### 乳歯を取らずにそのままにしていると、永久歯が生えてこれない可能性について

2024年8月30日

皆さんのお子さんの乳歯は、自然に抜けるのを待っていますか?それとも、少しぐらい残しておいても大丈夫だろうと思っているでしょうか?実は、乳歯をそのままにしておくことが、将来のお子さんの歯並びや健康に影響を与える可能性があるのです。今回は、乳歯が残ったままで永久歯が生えてこないリスクについてお話しします。

 

まず、乳歯は永久歯が生えてくるための「道しるべ」となる役割を果たしています。乳歯が適切な時期に抜けることで、下にある永久歯が正しい位置に生えてくるスペースが確保されます。しかし、乳歯が長く残ったままになってしまうと、そのスペースが確保されず、永久歯が正しい位置に生えることができなくなる可能性があります。特に、乳歯が抜けずに長期間残っていると、永久歯が斜めに生えてしまったり、他の歯と重なって生えてしまったりすることがあります。

 

さらに、乳歯が残ったままだと、永久歯が歯肉の中で埋まったままになってしまう「埋伏歯」という状態になることがあります。埋伏歯は、通常の方法では自然に生えてこないため、外科的な治療が必要になることが多いです。このような場合、歯並びが悪くなるだけでなく、咬合不全(かみ合わせの問題)や、顎の発育に悪影響を及ぼすことも考えられます。

 

では、どうすれば良いのでしょうか?まず、お子さんの歯が乳歯から永久歯に生え変わる時期には、定期的に歯科医院でチェックを受けることが重要です。歯科医師は、乳歯の抜け方や永久歯の生え方を確認し、必要であれば乳歯の抜歯を提案することがあります。また、歯並びの問題が予想される場合は、早期に矯正治療を開始することが推奨されることもあります。

 

ご家庭でも、お子さんの歯の健康状態を注意深く観察しましょう。乳歯がグラグラしてきたら、それが自然に抜けるまで待つのは良いのですが、あまりにも長い間残っている場合や、歯ぐきに異常が見られる場合は、早めに歯科医師に相談することをお勧めします。

 

乳歯は「どうせいずれ抜ける」と軽く考えられがちですが、実際にはお子さんの一生の歯の健康に深く関わる重要な役割を担っています。乳歯の健康を大切にし、適切な時期にしっかりと永久歯へのバトンタッチができるよう、せんげん台東口歯科では小児歯科を毎週月曜日の午後、もう少し大きくなったお子様向けに矯正歯科を毎月第3週の日曜日に行っております。

 

お子さんの歯のことで気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。