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咬耗(こうもう) 噛むことで歯が減る

2018年2月28日

あらゆる病気に言える事ですが、早期発見、早期治療が、健康を保つために大切な事です。

歯科においても同様で、神経が残っている歯に関しては早期発見、早期治療が原則です。

子供も大人も神経が残っている歯、親知らずなどは早めに治すのが、基本です。

しかし、神経の無い歯であったり、咬耗と呼ばれる加齢による歯のすり減りに関してはどうでしょう?

これらに関してはただ再治療すれば良いと言う事ではありません。

まず神経が無い歯に関しては非常に高い知識と経験が必要となります。

再治療により状況が好転するのかどうか?

銀歯の土台に金属がどこまで使用されているのか?

痛くないのに、根っこの先に膿が溜まっているから治療した方が良いですと言われた方、一度神経の治療をしたのだが、何となく痛い気がしている方もこのブログを読んでいらっしゃるかも知れません。

まず神経の治療の後は他の歯とは違い、古傷のようなもので、体調が悪くなれば痛むし、すっきりしないと言う事は間違いの無い事実です。

神経を一度取った歯はしなりが無くなるので、歯牙破折と言う歯が割れる原因となるので、基本的に神経は取らない方が良い事は明らかになっています。

しかし、神経を取った後で痛む場合には、土台の状態、痛くて噛まない、触っただけでも痛い、などの臨床症状などにより、慎重に判断すべきです。

残念ながら日本の保険医療制度では処置をしないとお金がもらえないので、しない方が良いとアドバイスすると歯科医師が損してしまうので、ほとんどの医院では処置を勧めます。

当医院では経験も知識も豊富な神経の治療の専門のドクターがおりますので、是非、ご相談ください。

また、咬耗と呼ばれる歯のすり減りに関しても、極めて慎重な判断が必要です。

先日、ある患者さんからすり減りをどうにかして欲しいと言われました。

すり減りを詰め物で治せば良いのでは無いか?そう考えるのは不思議ではありませんが、すり減ってきた原因は何なのでしょうか?

歯のすり減りとは包丁の刃こぼれといっしょです。

刃こぼれした包丁の先に刃を足せますか?

人間の歯も同じです。

すり減りの原因は何か?物を切るための切歯、前歯で臼のようにすり潰す噛み方をしている事が原因です。

磨り減った前歯だけを治すのか?前歯がすり減ると言う事は奥歯もすり減り、前歯が強く当たるようになっているのです。

では全体的にすり減る前の状態に戻すにはどうしたら良いのでしょうか?

元の状態と考えられる高さにしたマウスピースを入れて生活してその高さで受け入れらるのかを確認します。

というのも、全体的に年月をかけて磨り減った状態から元の高さに戻そうとすると自然な状態から無理に高さをあげるので、顎の関節に負担をかけてしまい、口を開けにくい、閉じにくいなどの顎関節症を引き起こす恐れがあります。

さらにそんな思いをして噛み合わせをあげても、人間の噛み方は変わる事がないので、歯にかかる負担がより強くなり、被せたものが取れてしまったり、根っこが割れてしまうと言った更に状況を悪化させる事になる事が多いのです。

大変な思いをして治療したのに、元より噛みにくくなって喜ぶのは誰でしょうか?

保険診療は各々が負担金を支払う事により、病気にかかった方に医療を提供できる優れたシステムですが、処置をしないと収入が得られないシステムになっています。

近年は高齢化社会の進行により、医療費の削減が図られています。

このため、本当に困っている人にやるべき医療ができなくなるという悪循環を生むのです。